そうだったのです．勘違いしていたのです．さあ大変！　スタートまで2分しかない．スタート地点の競技場までは500mはある．ナンバーカードのついたランシャツは駐車場の車の中．朝から1時間ぐらい前まで水を飲みまくっていた（ウォーターローディング）のでトイレにも行かなくちゃ．そういえばしばらく水分をとっていないので30℃近い暑さの中，のどがカラカラになっている．
　まず車に行きランシャツを取り，トイレに走ります（遠回りなのだ！），適当に済ましてスタート地点に全速力！　競技場に入ったところまだ選手諸君はいるじゃないですか．くつひもはいいかげんに締めたままだがもう時間がない．隊列の中間あたりにまぎれこんだところでスタート．やっと間に合った（と思った）．スタートのストップウオッチを押し忘れているし，スタート前から息が弾んでいるし，先が思いやられる．

　 4kmほど走ったところで特別参加の宇佐見さんがゆっくりと追い抜いていく．10kmに特別出場しているはずなので，私の5分遅れでスタートしたわりには早いな，と思ったら，10km出場者の折り返し点で周囲の人たちのほとんどが左折していく．あれ？？？？？？　そうだったのです．間に合ったと思っていたスタートは5分後の10kmだったのです．直進した私の前を走っていくハーフ出場者はかなりペースが遅く，ゴボウ抜きできるのです．どうやらこのあたりはだいぶ後ろのようです．のどがカラカラでスタートしたので給水所では2杯ずつ水を飲み，なんとか脱水状態にならずにすみそう．実は，この日は朝から晴天で，札幌の予想最高気温が30℃なのです．8月末の北海道マラソンの予告編みたいです．翌日の報道では，気象台発表の最高気温は28.1℃でした．
　一生懸命抜きました．数百人（？　出場−ゴールの順位）を抜き，私を抜いていったのは一人（多分？）だけでしたから．結構とばしたつもりだったのですが，時計はあてにならないし，同じようなペースの人の集団まで追いつかなかったため，最後までペースがつかめずに終わりました．実際に走った時間は新聞に出るタイムから5分を引いたものですが，補正タイムは1時間41分台ということで，ベストより10分も遅いものでした．

　何はともあれ，完走できただけでも幸せでした．もし白川さんの一言がなかったら，もし5分後の10kmのスタートがなかったら，私は何をしに朝早くからここまで来ていたのでしょう．
　誓いの言葉「今後こういうことのないよう気を付けます」